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学徒動員

テレビを付けっぱなしでボーッと見ていると、“学徒動員”という何やら古めかしい言葉が耳に飛び込んで来ました。画面を見ていなかった私は思わずベットからムクッと起き上がって、何にを言っているのか確かめました。

新型コロナ感染拡大やクラスターの発生で対応する医療従事者、特に看護師の数が不足して通常の診療のも影響が出てきていいます。そのため厚生労働省は、看護師の免許を持つ大学院生や教員を医療現場に派遣するよう要望しました。するとこれに反応してTwitter上で“学徒動員かよ”などというつぶやきが相次いだようです。厚生労働省としてはお願いの意味で発した言葉だったと思いますが、一般市民の反応からして戦時中と同様の政府からの強制的な呼び出しととらえてしまったようです。

そもそも学徒動員という言葉、第二次世界大戦末期に深刻な労働力不足を補うために中等学校以上の生徒や学生が軍需産業や食料生産に動員されたという黒歴史、最たるものは勿論学徒出陣でした。何で今頃このような古めかしい言葉が引っ張り出されてツイートされるのでしょうか。若者はこの新型コロナ感染症をウィルスによる細菌兵器での戦争とも捉えているのでしょう。ならばもっと政府が発する言葉を注意深く聞いていればいいのですが、中途半端なところで理解してしまったと思い込んでしまっています。ここが本当に心配なところです。政府がいくら一生懸命働きかけても、伝わっていないので何の意味も持たなくなっています。これは聞いている側だけでなく政府にも落ち度が大きくあります。何故ならば、万人に分かりやすく説明する義務が政府にはあるはずなのに、方針もはっきりさせずコロコロ態度を変えてしまい挙句の果ては翌日には前日の言葉を否定するという、全くもって卑怯で無責任な行動ばかりするからです。こうしたことを繰り返すことによって信用を失い、聞く側が真剣に耳を傾けなくなっていったのです。本気度はある程度見ればわかるでしょう。その本気度によって、感化されて大変なことでもやはり従おうとか協力し合おうという気持ちが生まれるものです。

テレビでまず大学院生がインタビューされていました。論文を書かなければならない佳境に差し掛かっているので時間的に難しいと答えていました。本人としては、勉強するためにわざわざお金を払って学生として過ごしているのです。大学院生の中には、臨床という現場が合わないと思って、学問の方に進んだ人もいるかもしれません。教員へのインタビューでは、教えている生徒を放置出来ないし臨床の現場に長くいなかったので急に呼び出されても新型コロナというただでさえ特殊な状況を自分が手伝えるのか疑問だと、極真っ当な答えが返ってきていました。皆それぞれに抱えているものがあるのですから当然の返答だと思います。昨年の4月の緊急事態宣言では、子供を抱える親が仕事にはいかなくては行けなくて子供の学校は休みとなり子供をどうするかで大変な思いをしていた事が取り上げられていましたが、政府はいつも突然提示するのでこれでは現場の混乱は避けられません。昨年の4月ならまだしもとは言いませんが、もう1年経っているのですから、この冬の状況は予測出来たはずですし、出来ていなかったとしても最悪の場合を想定して様々な対応策を考えて準備しておくのが仕事ではないでしょうか?行き当たりばったりにしか見えない苦肉の策を、国民には控えるように言っている会食でごにょごにょと話し合うのでは、聞かされているほうはたまりません。こういう状況を避けるために皆税金を払って政治家の人に期待をかけているのにオリンピックのことばかりで、本当に何をやりたいのか全然理解で出来ません。

大切なのはオリンピックにお金をかけて成功させることではなくて、国民の命を守ることではないでしょうか?医療従事者の数を見せかけだけ揃えるのが仕事では無いはずなのですが。

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