12日、神奈川県で軽傷・無症状者向けの宿泊療養施設に入所していた50歳代の男性の容体が急変して死亡しました。
男性は4日に発熱などの症状が表れ、8日に感染が確認されて、関節痛があったものの軽傷と判断されて9日療養施設に入所しました。11日午前8時に体温が37.8度で頭痛や体のだるさがあることをラインに入力していて、血液の酸素飽和濃度が医師の診察が必要となる基準(数値不明)に達していたそうです。午後3時頃、ラインを使った健康観察に入力がなく、4時以降看護師らが計7回電話をしてもつながらなかったため、7時55分ごろに部屋を訪ねたところ、ベッドで仰向けになって心肺停止状態で発見されたということです。
一説には、血液酸素飽和度を計測するパルスオキシメータの測定値が86%まで下がっていたという情報もありました。しかし、直後に発表されていたこの数字は、今探しても消されているのか見当たらず、間違いであって欲しいと思いました。とというのは、もし血液酸素飽和濃度は86%で放置されていたとしたら明らかに医療管理者側のミスとしか思えないからです。もしこれがかなり年配の患者で徐々に酸素飽和度が低下していたなら少しは理解出来るのですが、合併症がなく健康だった50代の男性が急激に酸素飽和度が低下するということは明らかにおかしい肺炎状態を疑うべきです。特に新型コロナ感染症を管理しているのならば、以前のブログにも書きましたが、ハッピーハイポキシアと言って通常ならば苦しさを感じるはずのレベルでも神経の麻痺が起きているのか、突然死を起こすぎりぎりまで自覚がないのが特徴だと分かっているはずだからです。数値が上がったり下がったりしていてはっきりしなかった、という情報もありましたが、患者自身が低酸素状態となり正確な測定が出来ない又はきちんとした判断や会話が出来ない状態になっていた可能性も考えられます。
現在、感染者数が急上昇して、600,800となっていますから、亡くなった男性のような軽傷・無症状者向けの宿泊療養施設にすらこれからは入所することは難しくなるでしょう。そうなると、各自自己判断して身を守るしかありません。しかし、苦しさを自覚出来ないのですから判断も何も出来ない訳で、可能であればやはりパルスオキシメーターを購入して1日1回測定しましょう。私がこういうふうに書くと、中にはたった一人で部屋にいて状態が悪くなってパニックになっている自分を想像してしまうかもしれませんが、高熱が出ておかしいと思えば測定を開始すればいいことです。とにかく、他人任せにせず、おかしいと思ったら、自己管理をしましょう。