メイラード反応という言葉を御存知でしょうか?難しい言葉を羅列すれば、
還元糖とアミノ化合物を加熱した時などに見られる褐色物質メラノイジンを生み出す反応のこと、となりますが要するに、食品などを焼いて焦げた部分です。こんがり焼けて「美味しそう!」と鼻をひくつかせる匂いの成分でもあります。「メイラード」という言葉はこの反応の詳細な研究を行ったフランスの学者ルイ・カミーユ・マヤールの名前から来ているそうです。
難しいことは差し置いて、料理をしていてこんがり焼けて美味しそうという臭いや褐色になって香ばしい部分に劇物扱いの「アクリルアミド」が生成されていることが明らかになっています。ヒトに対して神経毒や発癌性を持つ疑いがあり、ポテトチップスやフライドポテトなど炭水化物を多く含むものを高温で加熱すると出来ているそうです。
アンチエイジングでは、糖をあまり多く摂取すると老化を加速させると注意の対象になっていますが、体内で起こるメイラード反応が関係しています。メイラード反応がコラーゲンを糖化させて、お肌や骨を劣化させます。糖化のされた老廃物が溜まると白内障や動脈硬化が進行したりします。
お美味しいとされるものは、身体に良くない事が多いですね。食品を美味しく見せる着色料の発癌性、パンをふっくらさせるベーキングパウダーに含まれるアルミニウムはアルツハイマー型認知症との関連が疑われているなど(スーパーでベーキングパウダーの箱をよく見るとアルミニウムフリーと最近は書かれています)、誘惑はいっぱいあります。調理に含まれているものに注意すれば大丈夫かと言うと、日本人の多くが好きなトロ、マグロ、注意が必要です。欧米では子供や若い女性は避けて食べないようにしています。食物連鎖で大型であるマグロはメチル水銀が多く含まれているため、運動機能や知能の発達に悪影響があるというのが分かっているので、子供や妊娠の可能性がある若い女性には注意勧告されています。日本の食品安全委員会は妊婦が1週間に摂っても良いメチル水銀量を体重あたり2.0ugとしています。世界基準は1.6ugです。握り寿司に換算すると日本基準で7貫、世界基準で5貫以下となります。毎週コンスタントにトロを5貫以上食べる妊婦や子供はそうそういないと思いますが、一応の知識として頭に置いておいてください。
コロナ禍で時間が出来た人、外出が制限されるとか、暇な時間が出来てしまったという方、コンビニ食ではなく時間のかかる低温調理を試してみて寿命を延ばしてください。健康寿命が延びれば、新型コロナの問題が落ち着いた頃に再び活動出来ます。コロナ以前にはあまり気をつかってなかったなかった人ほどこれをきっかけに体質改善や健康寿命を延ばすことが出来るのではないでしょうか。はいはい、今出来ることをしましょう。