新型コロナウィルスがヒトの皮膚の表面上で、インフルエンザウィルスの約5倍長い9時間生存することを、京都府立医大の研究グループが発表しました。
新型コロナは主に、感染者のくしゃみなどによる「飛沫感染」やウィルスが付いた場所を触った手を介する「接触感染」で広がっているとされています。
以前の米国での研究結果では、プラスチック上では最大72時間は感染力を維持するに対して、段ボールでは24時間、殺菌力の強い銅では4時間で感染力を失ったとされていました。他では金属の上では72時間というデータもありました。
ヒトの皮膚の上での研究はリスクがあるため進んでいなかったのですが、法医解剖を受けた検体から採取した皮膚を使い生存期間を確認しました。という事はご遺体。死体の皮膚ですから、温度は36度以下ですよね。これについての論文を調べましたが、詳しいことを発表していませんので何とも言えないですが、生体、つまり生きているヒトの皮膚とは微妙に違うと思います。まず、体温があり、二酸化炭素などを輩出しているので条件が違います。今後更に精度の高い研究がされてより詳しい結果が発表されると思います。
また、一般的に市販されている濃度80%のエタノールで15秒間消毒することで、皮膚上の新型コロナが完全に感染力を失うことも明らかになりました。
これらは米感染症学会誌電子版に掲載されていますが、世界的に初めての検証のようです。
ツイートには
「80%のエタノールなんて一般に手に入りにくいから一般じゃない。もっと一般の濃度で検証して欲しい。」
なんて意見もありましたが、15秒間手に摺りこむよう頑張って下さい。
さてさて、付録です。
日本トイレ研究というNPO法人があるそうで、そこの代表理事のレポートの内容をご紹介致します。
“早速ですが、トイレットペーパーに表と裏があるというのはご存知でしたでしょうか?”と始まります。ロール状に巻かれている外側が表で、表の方が手触りの良いように作られているようです。多くのトイレットペーパーはエンボス加工がされていて、より肌ざわりがいいので凹面がロールの外側に来るように巻いてあるそうです。ダブルロールは、エンボス加工の凹面がそれぞれ外側になるように重ねています。
トイレットペーパーを選ぶときに最も重要と感じることは「肌へのふんわり感(38%)」。この感じは主観的で再現するには難しいとされていましたが、ドイツ企業のEMTEC社がTSA(Tissue Softness Analyzer)という装置を開発して手触り感(HF値)ハンドフィール値という数値化が実現できました。この数値をトイレットペーパー等の製造メーカー内では指標として使用しているそうです。
次に具体的なご家庭での必要量を試算してありました。1回あたりのトイレットペーパーの使用量を平均化した数値で計算すると、4人家族(男性2人女性2人)で1か月を30日として7ロールあれば大丈夫だそうです。大便1回に1m、女性は小便に1回0.8mという大雑把な計算式ではありますからあくまで参考にしてください。それに対して、医院やオフィスでの使用量は1回あたり3.08mという結果が出ています。節約しようという気持ちが薄れるのか、使用する時に便座を紙で拭いているのかもしれませんが、通常の3倍と考えておく方がよいみたいです。