テレビをつけっぱなしでいると、あらゆる番組が流れてきます。ここ最近はスポーツ番組が増えてきたなと感じます。特に贔屓するチームもなく、ボーッと見ていると、アナウンスが流れました。
“横浜FCの三浦知良選手が川崎F戦に今季初先発し、このj1出場は浦和戦以来、実に4680日ぶりでj1最年長出場記録を大幅に更新しました”
53歳となった今でも若手と同じハードな練習メニューをこなし、休日でも身体を動かすなど真摯にサッカーと向き合っているようです。ほぼオフなしの1年を過ごし、睡眠や食事など私生活も徹底管理するというストイックな生活を送っているようですね。
周囲からはその努力する姿を称賛する人が多い反面、加齢と共に筋力や心肺機能が低下していく中、20代選手と同じトレーニングをして疲労が蓄積すれば、大きな負傷に繋がる可能性もあると心配もされています。
さて、カズさんの父上のお話。お父様もスポーツマンで静岡高校の野球部出身で甲子園出場経験があるそうです。カズさんの祖父は102歳まで祖母は96歳までお元気だったそうで、遺伝的にはやはり強いものがあるのでしょう。お父様も心配はされていますが、
「知良はサッカーで死ぬならそれでいいって言うかもしれないな」
本人を止めることは出来ないと。
私個人での考えで言わせていただきますが、カズさんのお父様の意見に賛成です。医学的にも遺伝というのはやはり重要なファクターとしてあります。どんな努力をしても得られない、その人が元来持っているものはあります。そういう意味では最強な遺伝子を受け継いでいるのでしょう。更に、努力と熱意、これが伴っての結果だと思われます。おそらく、今の状態を止めると逆に寿命が縮まるかもしれません。
勿論、体力はどんどん落ちています。医学的には10代半ばが最高で、そこからは下がるしかないです。筋力だけでなく、食事をして吸収して筋肉を保つための内臓やその他の代謝系、情報を伝達して指令する神経系、どれもが最高に機能していなければなりません。若手はごまんといるわけなのでそれを押しのけての出場ですから凄いとしか言いようがありません。
眼科専門の方面から言えば、どんなに眼が良くても46歳以降には必ず老眼という眼の衰えの自覚がありますから大変なのは周知のうちです。20代と50代では眼の調節力がおおよそ4倍位の差があります。遠近の感覚の衰えから動体視力も低下しているはずなのに、神業としか思えません。たぶん身体で覚えている感覚で動いているだけで、見ているのではないでしょう。
知り合いのフライトアテンダントの方が、たびたびカズさんとお会いしていたそうです。初めの頃は、「サルのように野蛮な感じだった。」と回想していましたが、いつの頃か、
おそらく御結婚された頃からフライト中には静かに小説か何かを静かに読んで過ごしているそうです。「凄くなったわね。」と話しかけたら、
「初めは読めない漢字もあって。」
と照れていたそうです。
体力だけでなく知力も磨いているというエピソードです。
幾つになっても探究する心を持って進むのは本当に大変な事です。まして、前例のないことに進んでいく過程には、周囲の“常識”という測りで色々と言われますが、常識と言われるままの事をしていてはそれ以上の事は望めません。医学の常識も日々変わっていきます。キング・カズさんによって常識を新たに創って欲しいなと思いました。








