人間は大変な事に直面するとそれを何とかしようと色々と試みるのですが、結果があまり芳しくないと最終的に藁にも縋るつもりで通常とは違う方向を模索します。
今度、世界保健機構(WHO)は新型コロナウィルス感染症の治療法となる可能性があるとして、アフリカ原産の薬草を用いた植物療法の臨床試験計画を承認しました。アフリカの薬草をめぐっては、マダガスカルの大統領が治療薬として、抗マラリヤ作用が確認されているヨモギ属の植物を使用した薬草茶「コビット・オーガニクス」を推奨し多方面から冷笑を浴びたという経緯があります。しかし、東洋の我々には古くから漢方という薬草文化がありますので、結果的に効果があるものが見つかればよいだけの話ですから、是非とも臨床検査を次々に行って欲しいものだと思います。案外、副作用の少ない効果の高いものが見つかるかもしれません。
所変わって、フィレンツェ。16世紀に疫病で多くの人々がバタバタと倒れていきました。生き残った人々は小さな窓から出されるワインを飲んで恐怖を紛らわせました。高さ30センチ、幅20センチほどの小さな「ワインの窓」が新型コロナウィルスの流行によって復活しているそうです。小窓は木製の羽目板で閉じられていて、客がノッカーでドアを叩くと、中にいるワイン売りがからのボトルにワインを入れてくれるという仕組みです。私はイタリアでは、フィレンツェの街が一番好きですが、あの小窓は単なる飾りか、マリア様を飾るためのものかと思っていました。一つ一つに意味があって、歴史は本当に奥深いです。
さて、今日は連休の中日ですから、少しリラックスしていただくためにも、軽く微笑ましい話を2ついたしましょう。
日清の焼きそば「UFO」が宇宙へと飛び立つことが決まりました。
2007年に既に「日清スペースカップヌードル」3品は宇宙日本食に認証されていましたが、今年8月19日に「スペース日清焼きそばUFO」「日清スペースチキンラーメン」「日清スペースキーマカレーメシ」「日清スペースハヤシメシ」の4品が国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)により認証されました。市販されているUFOと宇宙食との大きな違いは“湯切り”の必要がないことと液体ソースの味わいを粉末ソースだけで再現していることです。写真で見ると、点滴袋のような透明のビニルに密閉されています。なお、地上での販売は無いとのことで、一般人が味を比較することは難しそうです。でも、そのうちヤフーのオークションや転売サイトに出てくるのではないでしょうか。将来、宇宙飛行士が「UFO」を食べている時にUFOに出くわすなんてエピソードが生まれるといいですね。
アフリカ、フィレンツェ、宇宙、の次は、アメリカ・ニューメキシコ州アルバカーキ。9月8日季節外れの嵐が起きました。夜には時速70マイル(約112㎞)の強風が吹き、電柱が根元から抜けた場所もあったようです。そんな強風に煽られて簡易トイレが道路を走るという珍事が起きたそうです。車の通りの多い道をすべるように走り抜けていくトイレが目撃されてSNSに投稿されたという事です。AP通信によると、簡易トイレが走ったのはアメリカで最も有名な道路の一つ、ルート66。トイレに誰か入っていたかどうかは明らかになっていないそうです。若い世代ではもう知らないと思いますが、アメリカの西部開拓時代での重要な大陸横断道路でした。古き良き時代の象徴でもあります。私は、東から西へと約2週間かけて横断する時に、ルート66の一部も走りました。勿論きちんと車でです。
もし、お茶やワインを飲んで、焼きそばを食べてから、やれやれとトイレに座ったところ、動き出して走り抜けていったらビックリしますよね。私はいつもトイレに座るときに、大きな地震が起きませんようにと祈ります。こういう所で最期の時を迎えるのは神様お願いだからヤメテと思います。でも、一生涯で過ごす時間としては、かなりの確率でありますよね。