時々、私のブロブを読んでくださっている患者さんから、
「いったい夜中までクリニックに残っていったい何をしているのですか?」
という質問があります。先日も書きましたが、カルテのチェックや経営者でもあるので顧問税理士から上がってきた数字のチェックなどをしています。
髪をおろして軽いメイクをして私服とハイヒールを履いて外出すると、元々170㎝近い長身なので、診察室でちまちまとブログを書いているお医者さんには見えないようです。しかし、90%以上大半の時間は仕事に捧げています。
最低限のやらなければならない仕事が済むと、医療関係の最近の動向などをネットでチェックします。今日は
【「アリナミン」を手放した武田薬品 社名からタケダが消える】
なんて題名に惹かれて記事を読んでみました。
ビタミン剤のアリナミンや風邪薬のベンザブロック、痔治療薬のボラギノールなどで知られる武田薬品工業は、完全子会社の武田コンシューマーヘルスケアを米投資ファンド大手ブラックストーン・グループに売却すると発表しました。このブラックストーン(石黒さん)は運用資産なんと日本円で約59兆円の世界最大級の投資ファンドです。
(どうやってこんな大金を集められたのか、また今度調べてみます。)
ここ最近、大衆薬市場をめぐるシェア争いが年々激しくなっていて、武田薬品は1999年に2型糖尿病薬アクトスの発がん性リスクをめぐる製造物責任訴訟で和解金が2880億円にのぼり赤字に転落したことから、タケダの顔である看板商品の「アリナミン」を売るしかなかったようです。現在の売上高からすれば「アリナミン」はほんの一部でしかないそうですが、“ブロックバスター“という世界市場で売り上げが1000億円をこえる大型医薬品の種を獲得するための波に飲み込まれたようです。
現在、武田薬品は新型コロナウィルス感染症の治療薬の一種である免疫グロブリン製剤の開発に乗り出しているようで、頑張って欲しいものです。
8月末に、アメリカの著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイは日本の5大商社の株式をそれぞれ5%超えまで取得したことを発表しました。世界がその動向を見守っているバフェット氏が
“お買い得でこれから上がる”
と太鼓判を押したようなものですから、大ニュースです。約1年かけて投資した額は約6600億円。さっきの59兆円といい、6600億円が安く思えてしまうのですが、この数字が書かれていても実際にどういう数字なのか巨額過ぎて良く分かりません。バフェット氏は
「今後も株価しだいで9.9%まで増やす可能性がある」
と言っているので、日本は安泰?なのでしょうか。それとも見せかけの数字によって海外投資家の食い物になるのでしょうか?やや注意が必要です。三菱商事・三井物産・住友商事・伊藤忠商事・丸紅の皆さん、総合的にまだ評価されていない未知の実力を見せてください。期待しております!
さてさて、経済界から医療の世界に戻りますが、治療の終わった患者さんなどで少し気になった症例などは改めてカルテを引っ張り出して確認します。たまに、この薬を処方したほうが良かったかな、とか、その時点では市場になかった新しい薬が効くのではと、一人検討会をしています。今日はですね、改めて安倍首相の突然の辞任発表で、再度確認したいことがあって年齢や家族歴を調べ直しました。
生年月日 1954年9月21日65歳 もうすぐ66歳です。お父様は1991年5月15日67歳で亡くなられています。其の3年前の64歳に膵臓癌が判明して翌年総胆管結石治療ということにして手術を受けられています。その後もソビエト連邦を訪れたりと精力的に仕事をされて、亡くなられる9か月前1990年9月、再入院をされています。その時に次男の安倍晋三首相が「癌です」と告げたそうです。
膵臓癌は、膵臓が胃の後ろにありまして深部に位置している事から、初期には症状が出にくくて症状が出てきて検査すると末期という事もあります。進行すると、腹痛、食欲不振、腰や背中の痛みなどの症状を発症します。発症リスクとしては、慢性膵炎や糖尿病、さらに家族に膵臓癌の方がいたかどうかという事も関係してきます。
30年前の同じ季節、安倍首相が親と同じ年齢に近づいて思い返すことはいったい何でしょうか。最近、マスクよりはみ出ていたお顔が少し小さくなられたような気がしました。
医者というのは、時として掘り起こしてはならないものを掘り起こしてしまう事がある難儀な人間です。