暦の上では、2日前くらいから秋です。しかしこのうだるような暑さ、夜になっても外を歩くと生ぬるいお湯の中を泳いでいるようなもわーっとした感じ、とても自身に刻まれている秋のイメージとは程遠いです。いつからでしょうか気温が35度超えても驚かなくなったのは。既に40度が記録されても不思議に思わなくなった次第ですが、絶対おかしいです。自分の体温よりも気温が高いなんて。数年前、おそらく5年くらいのものでしょうか、ありえなかったです。でも人間は慣れてくる生き物で、既に受け入れています。というか受け入れざるを得ないのです。自然に文句を言っても仕方ないからです。今の政府も自然みたいなものです。我々の願い入れとは関係なく動いています。
こういう世界にいると何か面白いことはないかな、と常に考えます。一番手っ取り早いのは動物ネタですね。可愛い写真とか、ありえない行動を動画で見て癒されます。
ここ最近では、イギリスの猫。イギリスの外務省で「ネズミ捕獲長」の肩書を持つ猫のパーストマンが、公務を引退することが明らかになった、というニュースがお気に入りです。パーストマンのTwitterアカウントで発表されました。パーストマンが同省のサイモン事務次官に宛てた辞表では「脚光を浴びることから離れ、ゆっくりした時間をより過ごす。」ためと説明しているとのこと。隣接するイギリス首相官邸の「ネズミ捕獲長」のラリーとは犬猿の仲だったというが(道端で激しい喧嘩をしているところをスクープされているそう)、ラリーはパーストマンの引退に「寂しくなる」とコメントをしているそうです。パーストマンは辞表では引退後も「イギリスや外務省の大使であり続ける」と約束。外務省で築き上げた「外交猫」や「外交犬」のネットワークが今後もイギリスの為に活躍するだろうと話しているとのこと。外務省が真面目に人間と変わらず記事に取り扱っているのが微笑ましいです。
このパーストマンの容姿、なかなかイケてます。真っ黒なローブを被ったような黒い毛に被われてちょっと気難しそうな面構え。それに対してラリーは気位の高そうな気取った茶トラ猫です。あの新型コロナに感染して生死を彷徨ったボリス首相とは微妙な関係らしく、官邸の玄関でまるで一緒の空間にいることを避けるかのように入れ違いになる場面が度々目撃されています。ボリス首相が官邸スタッフに「官邸に犬が欲しい。」と話したようですが、まず猫のラリーにお伺いを立てる必要がありそうです。今迄に出ている記事を掘り下げると、非常に人間と動物の関係のバランスにも気を遣っているのが分かります。
イギリスの王室では犬が、官庁では猫が重要なポストを担っています。最近日本でも猫の駅長さんとかが有名になったりしていますが、イギリスでは立派な公務としての地位が与えられています。ご存知の方も多いと思いますが、エリザベス女王の溺愛しているコーギー達はブラックコメディで皆の笑いを取るときに良く使われます。もう女王にはなくてはならない存在としてその地位が確立されています。ヨーロッパでは老舗のホテル程、飼い主と家族同様に躾けのきちんと行き届いた犬などが堂々とホテル内を歩いています。日本も徐々にペットと泊まれるホテルなどが出て来ましたが、集客率を上げるための戦略であって、ヨーロッパのように家族としての扱いまでにはなっていないと思います。これは、ヨーロッパのペット文化の歴史が深く、犬や猫の種類によっての性格や体質を熟知していて躾けやマナーが徹底して行われて周囲の人に不快感を与えないように配慮されているからでしょう。人間の子供でも公共の場で大声を上げて走り回って、人にぶつかるなんてことがあり、お気に入りのドレスにアイスクリームをべったりつけられた時には
“てめー逆さづりにしたろうか!”という気持ちになりますもの。
やはりマナーを守っているというのは相手方にも自身の存在を認めてもらえるという第一歩でしょう。
最近、ペットがコロナに感染したなどという話を聞きます。不要なペットを捨てたり処分したりという事が、このような事で加速しないように願うばかりです。