院長ブログ

フェイスシールド

さて、今朝は新横浜にある会社に検診の仕事で行きました。朝検診会社のチーフがフェイスシールドを持って来て、

「これね、この会社が創ったもので販売してないそうなんですよ。一部の医療現場には寄付しているようなんですが。」

とビニル袋の中に入っている透明な樹脂のキットを組み立ててくれました。

他でお借りしたフェイスシールドと違って丸いお面のような形をして顔を優しく覆ってくれまして、更にシールドを上げ下げ出来るのです。(大凄い。つけていてカッコイイ。)と思っていると、帰りに持って帰って良いと、ぜひ使って下さい、と言われました。検診が終わって1階のロビーに降りると、会社の歴史を紹介したレセプションルームがあり、編集したビデオが流れていました。戦前から始まり、借金を抱えて苦労した時代、徐々に会社が開発したものが高度経済成長の波に乗り拡張していく様を懐かしい写真を連ねて表していました。私が仕事で訪れた会社はどの会社も生き生きとして素晴らしいのですが、何故か、今日は古いものを大切にしながらも新しい時代に即して“ものづくり“に頑張っている姿、それを生で感じて感動してしまいました。やはり日本はこうゆうものを創る技術を絶やさず次の時代へとその魂を引き継いでほしいと思いました。

検診の仕事を終えて、自身の麻布のクリニックに出勤すると

「新型コロナウィルス抗体検出キット」が100セット届いておりました。

初めの試験体験者は自分です。操作の指示どおりに冷蔵で保管したテストカートリッジと展開液を測定の15分前に冷蔵庫から取り出して戻しまし、パウチからテストカートリッジを取り出して水平な台の上に置きました。左中指の指先を消毒して、一瞬針が飛び出て来る採血用穿刺針キットでプチィと刺しました。紅い血が滴るように出てきてスポイトで吸い取ります。指を少しキュッキュッと絞って検査に十分な血を採りました。夜だったせいかいつもより少し赤黒いので、少し疲れているのかなと思いました。テストカートリッジに血を一滴垂らし、その後展開液を3滴垂らして10分で測定結果判定可能と書いてあったので待ちましたが、4分でIgM,IgGを反応せず通り越してCのところのみに赤い横線が表示されました。ということは今迄感染したことが無いという事です。

ちょっと意外でした。高熱が出ている患者さんには一応マスクや手袋、ビニルのエプロンなどでガードをして、診察後には全て捨てて白衣も靴下も白衣の下に着ている服も着替えていましたが、自分としては完全ではないと思っていました。テレビで見るように雨合羽でも買って着こまなければならないかなと思っていましたのでほっとしました。患者さんとの接触はスタッフは私より少ないので、私がマイナスということはスタッフは皆ほぼマイナスでしょう。よくぞ御無事で、と思いました。

しかし、この抗体検査も明日感染すれば分かりません。患者さんの中には新型コロナウィルスの抗体検査マニアがいまして、フランス製だか、イタリア製だか4回も検査したという人がいました。当院のテストカートリッジは大手老舗の塩野義製薬の日本製の1本でIgMとIgGが測定出来るタイプですが2本に分かれているタイプもあるみたいで、検査キットの精度はいかほど?と思えるのでしたがその方は全てマイナスだったようです。

新型コロナウィルスの感染に関してはこのまま逃げ切るか、最後には感染して体内に抗体を作るかです。昨日、新型コロナウィルスに対する免疫防御は長続きしない可能性があるという新たな研究発表がありました。英インぺリアル・カレッジ・ロンドンのダニエル・アルトマン免疫学教授は

「新型コロナウィルスに感染したほとんどの人は抗体を作るが、これは急速に衰えていくことが多く、感染後数か月で免疫がほとんどなくなる事を示唆している」

と述べています。つまり、感染予防のためのワクチンが出来て打っても持続期間が短いために何回も定期的に注射しないといけないということです。

英オックスフォード大の微生物学の客員教授で以前仏サノフィパスツールに勤務していたジェフリー・アーノルド氏は

「新型コロナウィルスのワクチン開発はかなりのスピードで進められており6か月も経っていないため効果の持続性を検証するのに十分な長さではない。」

と述べています。

他のワクチン・免疫学の専門家は

「定期的にブースター注射を行うことや、2以上のタイプのワクチンを組み合わせて接種すること。」

などを提起しています。

とりあえずワクチンはもうすぐそこまで来ています。あらゆる医療関係者が日夜世界中でワクチンの開発や治療薬、救命方法、後遺症など様々な対症法を試みています。膨大な情報が読み切れないくらいあって、それを夜中ひとりで読んでいると世界が同じ方向に向かって動いているという力強い感動を覚えます。

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