今朝は5時起きというか、2時間寝て新幹線に乗り、磐田に検診の仕事で行きました。眠い目をこすりながらも、もう何度も一緒にお仕事をして気心の知れた人達に囲まれているので安心して働けるのでストレスフリーです。緑に囲まれた施設の中で検診が無事終了した時に外に出てみると雨が上がり雲の切れ目から日が射してセミの鳴き声が聞えました。現場責任者が「昨日は凄く雨が降っていたからセミの鳴き声なんてしなかったですが、今日はいきなり凄いです。」と言われたのでなんだかセミに夏の始まりを教えてもらっている気分になりました。
子供の頃から早起きは苦手な私ですが、夏休みはラジオ体操もあるので、時には頑張って起きました。牛乳配達の木箱に牛乳瓶を取りに行った後、前日に山の木の幹に蜂蜜を塗ってカブトムシが来ないかと期待したり、シャンシャン鳴いているセミを手づかみで採って糸を括り付けて飛ばしたりしていました。ザリガニも1匹捕まえるとそれを剥いて身を柳の枝に付けてザリガニ釣りをしたりと、今から考えると動物虐待だったのかもしれません。
朝ごはんは炊き立てのお米とみそ汁、焼き魚、卵焼き、梅干し、納豆。それが済むと、夏休みの研究を代わりにするバイト「朝顔の咲いた数を数える」に行きました。小学校1年生でしたが、同級生の祖母に気に入られて頼まれたのでした。赤いのが5個青いのが6個で白いのは3個と毎日数えて日記につけるのです。大きくて立派な花はいくつか押し花にしました。バイト料はその日によって、外国の珍しいクッキーやキャンディだったり、髪留めやチロリアンテープとか、来年に植える用のオランダから取り寄せたチューリップの球根、手作りの美味しいアイスクリームとかで、本当に実の孫のようにかわいがっていただきました。陽が上がると、学校のプールに行き水泳の練習。終わると皆駄菓子屋に集まって、くじを引いたりパチンコで相手を狙ったり、かんしゃく玉を投げてバチッと音をさせてビックリさせたりで、現代では危険すぎるとやらせてもらえない遊びをしていました。家に帰ると冷えたスイカを冷蔵庫から出して包丁で切り分けて縁側でたべる。夕方、豆腐屋さんがリヤカーを押してやって来て近所の人がボウルを持って家から出てきて、その中に豆腐を入れてもらい藁に包まれた納豆をついでに買っていくというのがいつものパターンでした。レジ袋など存在しない頃はビニルの細いチューブで編みこまれた買い物籠を持っていました。今から考えてみれば、軽くて汚れても水でジャブジャブ洗えて硬くて丈夫という便利なものでした。ちょっとしたものでも常にこの買い物籠を使っていました。大中小の様々な種類のレジ袋は便利ですが、昭和の買い物風景も悪くなかった思います。卵も紙袋に入れて渡されましたし、野菜はそのまま籠の中に入れてお持ち帰りでした。
レジ袋を代表とする便利なものが次々に出てきてから、確かに生活はスマートになって来たとは思いますが、その時分花粉症とかアレルギーがこんなにありました？気にしていなかったというならそれまでですが、治療する薬があって大変助かるのですが、病気が年々増えているような気がします。
物が溢れて選択の余地が増えて生活が複雑になっていきました。便利なのかもしれませんが、時々ものに使われてエネルギーを実は吸い取られて便利だと思わされている気がします。
今回新型コロナウィルスの問題で多くの人がエネルギーを使い、消耗して大変な目に遭いました。けれどもこのショック療法で必要なものと必要でないものがはっきりしたと思います。世の中が行くところまで逝ってコロナというものが必要悪として神からもたらされたような気もします。これから更に消えていくものと残るものがはっきりして戸惑うでしょうが、“なるようにしかならない“これが答えです。
少し深呼吸をしながら肩の力を抜いて進みましょう。こういうふうにあれこれと他愛のない話をしながら進めばいつかどこかに到達しているのではないでしょうか。
