明日6月21日の夕方16時ごろから日食が見られるようです。17時過ぎが最大を迎えるのでタイミングが合えば是非見たいですね。ただ、太陽を直接見てしまうと危険です。”日光網膜症”と言って網膜に火傷を負ってしまい視野が欠けてしまうこともあります。日食グラスを使用したりして安全な方法を確認してからがお勧めです。
今回は部分日食ですが、日食にも種類がありまして、太陽の一部が欠けて見えるのが”部分日食”で、太陽全体が見えなくなるのが”皆既日食”、その太陽が輪のように見えるのが”金環日食”です。部分日食は数年ごとにありますが、皆既日食や金環日食は十数年ごとで、次回皆既日食が見られるのは2035年9月2日です。
実は、私は前回の皆既日食、2009年7月22日屋久島に観に行きました。以前から計画していたのではなく突然思いついたから、さあ大変。時は皆既日食の1週間前、たまたまネットで見てしまったのです。休みもちょうど取れる日だったので、オークションで屋久島までの航空券と宿泊所を探しました。航空券は意外と簡単におさえることができたのですが、宿泊所が雑魚寝なら空いていたのですが女性ですし入浴も出来ず、食事も確保できないとあって躊躇していました。あと島に着いても移動手段が無くどうするかなあと考えあぐねていた時に、“レンタカーの権利をお譲りします。”という書き込みを見つけて車中泊する事にしました。日程が差し迫っていたのでかなり焦りましたが前日にどうにか権利を譲ってもらう事ができました。途中、ネットで「ヘリコプターで移動を100万円」のツアーのテロップを横目で見ながら(こんなツアーで観る人もいるのかな、いなくて売れ残っているから広告で出ているのかな)などと思いながら旅の準備をしました。屋久島までの過程は意外とすんなりと行き車も現地で手に入れて車の中で仮眠。蚊が入らないように窓を閉めていましたが、暑くて途中開けっぱなしに。雑魚寝の方が安全だったのではと思いました。翌日、皆既日食の起こる時間丁度雲が覆ってしまい直接には見られませんでした。しかし、噂に聞いていました異変、周辺の動物が騒ぎはじめる、今回の場合は鳥達が急いで空を横切り騒がしく鳴いていました。空はどんどん暗くなり風がサーッと吹き亜熱帯のような湿度が高く生暖かい空気が見る見る間に下がって冷んやりして、一瞬の静寂が訪れました。数秒時世界のが止まった様な、死の世界に入り込んだ様な錯覚に陥りました。本当にほんの一瞬でしたが何もかもがリセットされた様な感じがした後、急激に明るくなり始め鳥のいななきが再び始まり息を吹き返した様に世界が回り始めました。
この数秒世界が止まる時に吹く風を「神の風」と呼ぶ人もいる様です。この神秘的な現象に取り憑かれて皆既日食の追っかけをしている人達がいるそうです。世界各国に行ける様でしたら年に1回位で見られるので起こる日も見られる場所も予め分っていますからそこを目指して仕事をして資金を貯めて休みを取るそうです。毎回同じ顔が集まって自然と情報交換をして仲良くなるのでこれも楽しいそうです。私もうっかりその仲間になり掛けました。2009年年の次の皆既日食は1年後イースター島又はガラパゴス諸島で見られるという情報が入りかなり迷いました。しかし、島にホテルはもとより上陸するのにはかなりの条件をクリアしなければならないと知って断念しました。あれから10年程経ちましたが、確かにあれ以上の自然現象ではっとさせられるものはないと今でも思います。都道府県の移動も解除されてあらゆる交通手段が本格的に動き始めました。もう一度「皆既日食」追っかけて観に行きましょうか。それとも15年後まで待ちましょうか。とにかく健康に気をつけて何時でも稼働出来るよう頑張りましょうか。