さて、世の中がどんどん動き始めましたが、完全に安全だとは誰も思ってはいません。特に秋ごろに来るかもしれないと言われている新型コロナウィルスの第2波は、ほとんどの方が気にしていると思います。先日、PCR検査や抗原検査、抗体検査の説明をしましたが、ここに来てやはり抗体保有率が取り上げられています。
東京は0.1%、ロンドン15.4%、ニューヨーク19.9%、ベルガモ56.9%とデータがありますが、抗体を持っていると感染しにくいとされていますので、第2波が来たら東京はリスクが高いと言えるでしょう。しかし、WHOによると抗体を持つ人が再感染をしないかは不明なのです。もしかしたら抗体保有率が低いのは感染しにくい体質があってのことかもしれません。でも目安として自分がどの位置にいるのかを知りたいですね。
このコロナで人生観が180°変わったという人が多くいます。私もその一人ですね。刹那的ではありませんが、いつも将来のために今を最大限犠牲にしていましたが、もし明日が来ないのであれば、と真剣に考えるようになりました。最近、とみに何年振りかで連絡をくれる方が多く、今日は10年ぶりにクリニックに会いに来てくれた人もいました。
本日、都道府県をまたぐ移動が解禁になりましたね。新幹線や空の便に人出が戻り始めたようです。東京駅の東海道新幹線ホームでは、閑散としていた自粛期間とは打って変わって乗車待ちの列が出来たようです。3か月遅れてプロ野球もついに開幕しました。今季は試合も出来ないかと思っていました。勿論、感染防止のため無観客試合です。本当に異例な事が次々に起きますね。更に日本はまだですが、香港のディズニーランドが5か月ぶりに再開しました。日本のディズニーランドも早く再開するといいですね。
さて、オーストリア・Medical University of Vienna でディズニー映画の鑑賞が婦人科がん患者の精神状態や総合的な健康に及ぼす影響を検討しました。その結果、不安や社会生活機能、疲労状態の改善が認められたそうです。18歳以上の卵巣癌、子宮体癌、子宮頸癌、外陰癌で化学療法を予定している50例を対象に、作品は1950〜89年に製作された「シンデレラ」「わんわん物語」「王様の剣」「メリーポピンズ」「ジャングルブック」「おしゃれキャット」「ロビンフッド」「リトルマーメイド」の8本を化学療法開始時から流して音量を調節できるようにヘッドホンを貸与しました。化学療法の前後にアンケート及びEORTC QLQのテストをしてスコアを比較しました。スコアが高い程状態が良いのですが、検討の結果、映画鑑賞群は非視聴群よりスコアが高く、緊張や不安が少なかったそうです。また、社会生活機能や疲労状態のスコアも高く社会活動の喪失や倦怠感などが改善されていました。
これは癌患者さんの例ですが、一般の人にも当てはまるのではないでしょうか。今は様々なストレスが押し寄せて大変な時期ですが、楽しく過ごす工夫で体調を良く保つ事が出来るのではないでしょうか。ディズニーの映画を久々に観るのも良いかもしれませんね。ディズニーランドが再開されたら是非とも行きましょうかね。