とうとう全国解除の日がやってきましたが、ちょっと待ってください。記事を注意深く読むと、
“政府関係者は「感染者数が落ち着いている今しか、全面解除のタイミングがない。」”
と説明しています。ということは、再び感染者数が増加することも想定していて一旦解除するという事なのですね。これは経済、つまりお金のために安全よりも致し方ないという判断なのでしょう。やれやれ終わりなき戦いです。今回の解除に関して一般の市民の反応は
“解除は一旦しなければならないかもしれないけれども、完全に安全とはいえないから引き続き注意が必要”
という意見が多いようです。浮かれて、新型コロナが拡大する以前と同じような生活に戻すと痛い目に遭うかもしれないとうリスクはまだまだあるようです。というか、もう以前には戻れないという認識が浸透しつつあります。
一部では“ニューノーマル” という言葉が使われています。これから“新しい常識”が新しい世界を創っていくとされています。本来ならば計画的に徐々に変化していくものですが、今回は半ば強制的に様々なものが変化しましたが、たった数か月での激変で代表されるテレワークなどはアンケートをとると、
“元の生活に戻るのが不安”
という割合が意外と多いようです。まあ解除後もコロナに対して油断できないというのもありますが、自宅でのテレワークに慣れてきて満員の電車に揺られて通勤するのが憂鬱と感じるひとが結構いるようです。景気が悪くなる不安以上に、目の前にある生活、
朝早く起きて満員電車に乗らないといけない、
服装もきちんとしなければならないし、
会社での人間関係も再び毎日人にあって気を遣わないといけない、
家族とも再び一緒に過ごす時間がなくなってしまう、
というようなことが色々と頭をよぎり世はちょうど五月病の季節でもあり、鬱の人が俄然増加するのではないかと心配されています。
おめでたいはずの解除が逆に皆の不安と不満を募らせる原因になっていくかもしれないので手を挙げて喜べないのがもどかしいです。
今回のコロナでのニューノーマルで一番の大きな変化は
“有事は自分で判断する”
という事ではないでしょうか。今迄有事の時には守ってくれると信じていた政府も会社も、かなり危ういのだとはっきりしたのではないでしょうか。1月28日に新型コロナウィルス感染症を指定感染症として定める政令が公布されて、コロナでの受診や治療に関しては全て国が支払い無料となりましたが、これは国民を守るというよりも感染が拡大しないようにして経済を守るためという思惑が見え隠れしていました。アベノマスクも今頃届いているようですが、全てが後手です。私は25年前に神戸で阪神淡路大震災に遭いましたが、その時も政府はすぐには動けませんでした。これは政府を非難しているのではありません。未曾有の大災害があればどうにもならないことが多発して誰も頼ることが出来ない状況になってしまうのです。その時信じられるのは自分の判断だけです。瞬時の勘を日頃から養っておきましょう。全てはそれで運命が決まるのです。