“ステイホーム“と言われ始めてから数か月、今日39県が緊急事態宣言を解除されました。「(関東の1都3県、関西の2府1県と北海道の)8都道府県では感染者数の大きな減少に加え、人工呼吸器が必要となる重傷者も東京や大阪ではピーク時の6割ぐらいまで減少してますがまだリスクが残っていると考えます。…」
と安倍首相は記者会見で弁明しました。徐々に、何故こうしたのかの基準や理由をやっと説明してくれるようになりました。初めからこうしてくれれば少しは皆理解を示そうとしたでしょう。しかし、国のトップが方針を打ち出すたびに国民の気持ちは離れていき、それぞれの知事がこんなに目立つという不思議な現象が起こりました。そうしているうちに、国と知事が喧嘩をし始めたりして、初めて国と知事の権限がどういう風にあるのかを知りました。
とにかく非常事態になってから色々と見えてきたわけです。見ていて本当に疲れましたね。今迄ないことが次々に起こりますし、「次は何だ？」とドギマギしました。
ここ数日の「何だ？」はマスクです。あれだけ品不足で行列が出来ていましたが、徐々に市場に出てきました。ニュースで株価のように
“4月24日は1枚平均78円で最安値が21円、5月12日は平均40円で最安値が21円。”と発表されています。原油先物価格はマイナスになってしまうという珍現象が起きてしまい、変な世の中になったものです。今迄の常識というものが揺らいだ今回、自身の常識も少しづつ変えていかなければなりませんね。マスクの価格の動向は引き続き目が離せないようで、6月以降再び上がっていくようです。理由としては、中国政府が4月18日に輸出マスクの管理を厳しくしたそうです。質を下げないための基準を設けたと同時に輸出規制をかけ始めたようです。その他に原料である不織布メルトブローの高騰に伴って値段を上げざるえないという事情もあるようです。これから緊急事態宣言の解除が進み外出する人が増えて全世界でのマスク需要が更に増加するのは必須ですので、マスク不足がまた起こるようです。
さて、現実のあわただしい世界に引っ掻き回されてうんざりしている今日この頃です。“ステイホーム”で私も日頃よりも自宅にいることが多く、季節的にもちょうど薔薇の咲く時期なので毎日手入れにいそしんでおりました。5月6日に第1輪目のパパメイアン(注１)という深紅のバラが咲き始めたと同時に、アイズフォー・ユー、ベンジャミンブリテン、エブタイド、ローラアシュレイ、ポールセザンヌ、サハラ98‘、ピエールロンサールと数珠つなぎに咲き始めました。昨年秋の台風で半分の種が枯れてしまい強いものだけが生き残っただけあって中には15㎝もの花弁を誇らしげに広げています。花の大きさや数を写真に撮って記録しているのですが、なんと、パパメイアンは昨年のぴったり5月6日にやはり咲いていました。1年の温度や湿度は様々な変動があるはずなのにぴったりと同じ日です。以前のブログにも書きましたが、月下美人という花もどんなに離れた場所に居ても親株と同じ日に花を咲かせるのです。株を分けて下さった方から、うちの月下美人が咲いた夜に
「うちのが今晩咲きましたので、お宅のも咲いていませんか？」
とドンピシャに連絡を頂いたのです。
このように植物は不思議な体内時計を持っていて、どんな環境をたどっても必ず季節が巡ってくれば花開くのです。自然とは本当に凄いものだなと思います。我々も自然の一部ですから、今は大変な時期でも巡り巡ってまた花を咲かせる時期が必ず巡ってきます。諦めず前に進みましょう。
でも、緊急事態宣言の解除、少し早急ではないでしょうか？
本当にあの感染者数、正しいのでしょうか？
来年のオリンピック開催を目指しての逆算で見切り発進したのでなければ良いのですが…
注１；アラン・メイアン氏が祖父アントワーヌ・メイアン氏に捧げた薔薇でパパメイアンと名づけられました。
花はベルベットのような黒赤色、ダマスクスモダンの強香り。
フランスのメイアン社(メイアン一族が6世代に渡って伝統的な薔薇の育成技術を磨いている)が1963年に世に出した代表的銘花。
世界薔薇会連合薔薇の栄誉殿堂入り。
