自粛が5月中と発表され、場合によってはもっと早く解除になるかもしれないと付け加えられましたが、その基準が曖昧ですね。感染者数や死亡者数が毎日のように提示されていますが、感染者の陽性はどのくらいの検査の数によっての数字なのか検査数が知りたいところです。以前小池知事が「休日なので検査数が少ないため感染者数が減っている可能性があります。」とおっしゃっていましたが、ならばいつもよりどれくらい減っているのか知りたいと思いませんか?感染している年代も知りたいです。若い方が感染しているのが多いのであれば確かに感染源になる確率が高いので「若者は外を不要の外出をしないで下さい。」と言えますよね。
死亡者数に関しても、年代別や性別や基礎疾患の有無を教えて欲しいと思います。もし、70歳以上で基礎疾患があったり、お仕事をほとんどしていない生産活動をしていない方々が多いようであれば、店の営業を停止したりして経済が回らないようにしている事が実際に効率の良いことなのかと議論出来るはずです。知らされている事が全て曖昧です。国民が考察出来る数値が抜けているので、感覚でしか分からず、政府が言うからと不満に思いながらも従わざる得ない状況になっているのです。これは高齢であれば亡くなってしまって仕方ないと言っているのではなく、生産活動があるものはある程度リスクをもって働かざる得ないという考えからです。外に出れば、行き当たるのはコロナという病気だけではありません。三大疾患―脳卒中・癌・心筋梗塞など、まだ知られていないウィルスもあるでしょう。交通事故に通り魔、地震に津波と想定外のことが起きます。けれども、今日を生きるためには日銭を稼がなければならないのですから、いつまでも危ないから自粛と言われて引っ込んでおくわけにはいかないのです。
あるサイトに「今回医療従事者が大変だと大切にされている。政治家と有識者という経済を全く考えなくていい医者の意見ばかりを持ち上げて、医者は保険医療で7割貰っているから公務員と同じで守られている。」と書かれていましたが、【不要不急の外出をしないで下さい】と呼び掛けても守っていない人のために我々の仲間が死ぬ数が確実に増えているのです。これぞ不要不急の死です。あと、大きな病院は国から補助が出ています(最近はかなり減らされていますが)開業医は何の保証もありません。周囲にあるお店と同じです。人が動かなくなって来院がなければ経営は回りません。感染対策にコストがかかり、コロナの感染があれば営業停止をしなければなりません。通常よりもリスクの高い状態にあっても危険手当も労災もありません。保険診療に関しては、1円たりともごまかしはききません。毎月診療した書類をお上に提出してチェックされています。通常”レセプト“と呼ばれる書類作成の面倒なことは一般の人には知られていないでしょう。
今クリニックを変わらず開けているのはお金の為ではありません。平生さほど贅沢はしておりませんので1か月休診でも自身一人ならば僅かな貯えで雨風しのげます。ただ、周囲の大きな病院が新患や救急の受け入れを停止していること、周囲の内科専門の開業医まで閉めているところがあるので、微力ながら「何かあった時にあそこは開いているから」という安心感を持っていただければと思ってやっています。院内処方を行っているのも、周囲のクリニックには「薬をいまだ抱えて、なんて効率の悪い方法をしている」と笑われていましたが、有事の時に薬局が閉まってしまうと処方箋だけのクリニックはただの箱になってしまうからです。薬の在庫を常に管理しなければならず期限切れの薬は廃棄しなければなりません。本当に無駄が多いです。しかし、代々医師の祖父や父などに言い聞かされていました。「どんな状況でも対応できるのがプロで、必要な時に役に立たないのは無いと同じ。」と。
全部とは言いませんが、半数以上の医師はお国のため皆の幸せのためと無我夢中になって余計なことを考えずに仕事をしていると思います。医療従事者でさえこの新型コロナウィルスが何なのかいまだに分からずにいます。ましてや政治家の方々はこのコロナの問題に関して予測も対策も満足に立てられずにいるのは仕方ない気もします。ただ、現在出ている結果ははっきりと全部公表して欲しいと思います。事実は変わらないです。そして平等に皆で検証したいです。