安倍首相から緊急事態宣言延長の表明がとうとうありました。それを見ていて、学生時代に追試を受けることになり進級できるかどうかと不安に思った日々が蘇ってきました。人生には何度か先行きが分からず嫌な気分になることがあります。私と同じように
「また1か月か。でもしょうがないかな。」と思った人が多かったでしょう。
しかし正直言ってこの状態に不謹慎ながら飽きてきました。外は暖かくなって燦々と日差しがさして鳥の鳴き声が聞えます。水も空気も食べ物もあって最低限困らないからでしょう。患者さんからは同情されたり「お気を付けて下さいね。」と気遣っていただいたりしますが、今回のようなことも含めての仕事と医師になる前から覚悟していましたので自身は変わりません。毎日が同じ事の繰り返しです。勿論1日として同じ日は厳密には無いのですが、”コロナ“ ”3密“ ”アビガン“ ”レムデシビル“ ……同じ単語が並べられて繰り返し耳に入ってくるので精神衛生上良くないと思います。
ICU症候群という言葉を御存知でしょうか?ICU集中治療室には危険な状態の時に入れられますが、命の危険があるというストレス、昼夜が分かりにくくて睡眠リズムが崩れやすい環境、部屋に装備されている医療機器の単調な音の繰り返し、という合わせ技の中に身を置いていると一過性の精神錯乱や痴呆症状をきたすことがあります。ICUから普通の生活に戻ると徐々に治ってきます。今は世界全体がICUに放り込まれているような状態です。
他に刺激が無いとおかしくなってしまうのです。
ここ数か月国会答弁をよく聞いていますが、同じ言葉の羅列で一体全体税金と時間を使って何をしているんだろうと思うことが多いです。コロナ対策に集中しなければならないのは当然のことなのですが、同時に未来も見据えて進まねばならないと思います。たまにコロナとは違う議題を話し合っていると思ったら “病院を統合して医療費削減をしよう”ということで、[この期に及んで何を一体しようとしているんだ!]と思いました。[もしこれを考えている政治家がうちに迷い込んで来たらちゃんとした治療を考えないぞお。]とも思いました。当然でしょう。要らぬ考え休むに似たりで、ろくなことを考えないなとうんざりしました。
東京と大阪の都知事は学校教育を9月入学・新学期スタートへ移行する案を擁護していて、安倍首相も4月29日に「国際社会では9月が主流であるのも事実。」と前広(まえびろ)
に判断していきたいと述べたそうで、この検討は賛成です。コロナのマイナスな要因ばかりを論じていて発展しない国だなと思っていましたが、今回の状態を逆に生かして国際標準?にしていこうという積極的な態度は好感度高いです。たとえ今回9月に変更されなくても時間を無駄にしたとは思えないでしょう。議題に上げて何回か論じているうちに近づいていくのですから、今回はその第一歩であります。大いに語って欲しいと思います。これからの日本を支えていくことになる若者の教育は本当に重要です。コロナで授業が止まってしまったり、授業料が払えないから退学を考えているなどの問題も噴出していますので、多くの人が安心して教育を受けられる社会を整えて欲しいです。
9月の案に関して私は賛成です。春、満開の桜の下で卒業や入学を迎える日本の風物詩は失われるでしょうが、少子化で留学生を積極的に受け入れようとしている今、日本の若者が逆に留学しようとしても半年待たなければならないという無駄があり、受験シーズンは何故か一番寒い時期でインフルエンザにかかったり雪で交通麻痺があったりと大変すぎ。あれこれ考えても9月が良いです。変えましょう。日本は変わるのです。
なんなら毎年2月は働き改革で欧米と同じく、花粉症とインフルエンザを避けるためにも1か月の長期休暇をとるというのはどうでしょう?会社内でチーム分けをして3日出勤したら2日はテレワーク。都心で勤務するときは会社近くのワンルームかシェアハウスで暮らして、テレワークと休みは郊外の家で過ごすというのはどうでしょう?皆が交互に都心と田舎を上手く行き来して都市集中化を分散させて地方も活性化を図れるというのはどうでしょう?
もし災害が来ても、都市に集中していなく住むところもダブルであればリスク分散できるのではないでしょうか?人口も減ったわけだし、一人が2つの住居を持つのは問題なく出来るでしょう。ろうそくから電灯へ、手紙からラインへ、馬車から車へと変化したように更に次のステップに進まなければなりません。変わるのは、今でしょう!