今朝起きて、つけっぱなしにしていたテレビの画面に「麻布十番」というテロップがあったので
(昨日の鉄パイプが落ちてきたニュースかな? 確か歩いていた夫婦の肩に当たって命に別状はないと言ってたっけ……この前は火事があったし……その前は偽医者……事件が多いなあ。)
と思ってまだはっきりしない頭を抱えて覗き込んでみると、あれ、よく行くお店「魚河津」さんところの店主さんがインタビューに答えているではないですか。東京都が土曜日曜祝日に商店街が休業すると1日50万円の奨励金を交付すると言ったそうで、麻布十番商店街は3000店くらい加盟しているらしく1店舗に換算すると1200円少々。全然足りない。それも「明日から。」と言われても準備に間に合わない。
そりゃあそうです。いくら迅速にとはいっても、物事には順序があります。東京都は5月6日より延長しなくて済むように躍起になっているのでしょうが、そのしわ寄せを商店街にさせているのです。お店だって生活があるので、開けて物が売れるように努力をするわけで人が集まって買ってくれなければ商売にならないから呼び込むようにしますよね。それを「人が集まらないようにしろ。」とか言っても無理。
一般庶民は自宅待機を課せられて、ネットやテレビ位しか情報源がないわけで、その情報源が
“マスクが品不足”
“トイレットペーパーは一人1袋までに制限”
“日本の食料は半分くらいが輸入に頼っているので食料不足が起こる”
“ここで地震が起きたら大惨事になる”
と発信しているので、不安になって取り敢えず買いだめしておこうという気持ちになってしまうのですよ。
不要不急の外出は制限されていますが、生活用品の買い出しや軽いジョギングなどは許されていますので、最近やたらとこれ見よがしにスポーツウェアを着たにわかジョガーが多いこと。いままでこんなに走ってなかったよなあ、と思うくらい商店街にはスポーツウェアを着ている人がウヨウヨいる気がします。人通りが以前より多い時もあります。
午前中の仕事を終えてスーパーに昼食を買いに出かけた私の前に、父親と5歳くらいの息子が歩いていて子供の方が
「パパ、自粛しないといけないんだよね。“自粛“って何?」
と尋ねたら
「コロナって悪い人に会わないように、外を歩かないことだよ。」
と父親が答えていたが、そういいながら歩いているではないか!ちゃんとニュースは伝わっていて、どうしないといけないのかも理解されているけれども出来ていないだけ。夏休みの宿題と同じです。8月末までにしないといけないのは誰もが分かっているけれども、お盆を過ぎるまでほぼほぼ放置していて差し迫って慌てる小学生のレベルからほとんど変わっていないのです。
頑張ろうね。としか言葉を思いつかないです。
でもね、今の自粛にめどがつかず長引けば、余裕のないお店から潰れて消えていきます。商店街には定義は無いようですが商店が集まって立ち並んでなければ成り立たないのですから、ぽつりぽつりと少なくなっていけば商店街は無くなってしまうのです。本当に困ります。政府はいつも高い税金を徴収していますが、いざという時に上手に分配して経済や生活が回るようにするという暗黙の了解があってのことで、いくらお金が無いからといって1店舗1200円の奨励金が休業補償だといつか暴動が起きます。税金も納めなくなるのではないでしょうか。優秀な方々が次々に海外に移住しているのは、単に他の国よりも高い税金を払いたくないのだけでなく守ってもらえないかもという不安もあっての事なのね。と思ってしまいました。
みなさんもそうでしょ、見返りのない人に尽くさないでしょ。