院長ブログ

コロナを予防しよう

現在、コロナ治療薬として国産の①~④の4つの薬が期待されています。

①抗インフルエンザ薬「アビガン」

②抗エイズウイルス薬「カレトラ」

③喘息薬「シクレソニド」

④膵炎薬「ナファモスタット」

①~③までの薬は現在入手困難です。

しかし、④ナファモスタットは点滴が必要ですが、これに近いカモスタットは錠剤で比較的手に入りやすく更にかなり前に発売されて効果や副作用が知られている薬です。

コロナウィルスは形状が丸く周りにスパイク状の突起を持ちヒトのRNAにくっついて細胞内に感染・侵入します。カモスタットはこれを防ぐ働きをするようです。

3月18日に東京大学の研究チームが既存の膵炎治療薬「ナファモスタット」で新型コロナウイルス感染症の治療効果を得られる可能性があると発表しました。カモスタットはナファモスタットよりも効果はかなり低くなるようですが、SARSウィルスに対するマウスの実験でカモスタットがヒトでは1日150㎎を2回投与で効果が得られるのではと示唆しています。つまり、カモスタット(100㎎)を1回1錠1日3回服用することで効果が期待できるわけです。副作用については一般的な薬を服用するときの注意事項:発疹、掻痒、嘔気、腹部不快感などです。(薬に添付されている説明書に詳細は記載されています)

あと、③シクレソニドですが、この成分は糖質コルチコイドです。つまりステロイドです。これも肺炎の患者さんに効果があったという報告がされています。

今回の新型コロナウイルス感染症の死に至る原因としては重度の肺炎による呼吸困難が指摘されています。新型コロナウイルス感染症の肺炎は今迄の肺炎と様子が少し違っています。通常の肺炎は二つある肺の主に片側が炎症を起こして苦しくなり受診して治療していくという順番ですが、新型コロナウイルス感染症の肺炎は重症化するまで気づかない、気づけないようです。しかし、念のためとCT撮影をすると両方の肺の下部が真っ白になっている、つまり知らない間に肺炎を起こして自力での呼吸困難ギリギリのところまで来ているという具合なのです。さらに特徴的なのは、SARSの肺炎は肺が固くなって呼吸が難しい状態でしたが新型コロナウイルス感染症の肺炎は肺胞の中に粘着質な分泌物がへばりついて呼吸によって入ってきた新鮮な酸素を肺胞から血中に取り入れにくい状態になっているのです。

ステロイドはこのドロドロした粘着質なものをサラサラにしていく作用があります。なので、口腔内にステロイドを噴霧するシクレソニドの効果が期待出来るとされています。実際に有名になってしまったダイアモンドプリセス号の乗船客で肺炎が重症化して投与したら症状が改善された3例が報告されています。一般の人がステロイドをむやみに使用するのは感染症を引き起こしやすくなってしまうなどのリスクがありますからお勧めは出来ませんが、近い効果を狙うならば花粉症の鼻詰まりの症状などで良く使用されるパウダー状のステロイド噴霧薬です。過剰な摂取にならず症状が出てこないサイレントな肺炎の炎症を間接的に少なく抑えられるのではと思います。

新型コロナウイルス感染症にかかった人が全員死ぬわけではありません。体力があり、炎症が治まるまでの時間を耐えられる人が生還しているのです。ならば、その炎症は最小限度にとどめるようにして生還率を上げていけばよいのです。ワクチンも基本的には同じ考えです。しかし、ワクチンが完成して副作用などの治験をしてから市場にでて自身が受けられるというのは何時になるのでしょうか?

今あるものを最大限に活かしきって体力を温存して時間稼ぎをするべきだと私は思います。

近年多くの人の命を奪った結核、エイズなどのあらゆる病気は今や治療できるものとなっています。時間さえ引き延ばせれば助かるのです。

さあ、未来に向かって歩きましょう。

 

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