院長ブログ

ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった大村智（さとし）北里大特別栄誉教授は
少々変わった経歴で、山梨、甲府盆地の自然豊かな環境で育ち
距離スキーで国体に出場しています。
東京の定時制の教師からスタートして、東京理科大大学院を経て
山梨大でブドウ酒の研究に関わり、北里研究所に入所して６年後に
米国ウェスレーヤン大学に客員教授として赴任。
帰国してからは外出時にはいつも小さなポリ袋とスプーンを持って
各地の土を持ち帰るという日々。華麗とは程遠い地道な毎日。
それも顕微鏡でしか見えない微生物を相手に・・・
その中でヒトにも動物にも効く「エバーメクチン」を発見しました。
薬の特許収入でさらなる研究のステップアップをはかり病院まで建てています。
今までの成果をまとめた冊子は「イエローブック」と呼ばれ
世界の研究者の参考書になっているそうです。
大村教授の口ぐせである
「僕は役に立つ物質を作るんじゃなく、見つけているだけ。
　だから微生物へのリスペクト（敬意）を忘れない。」
通りにイエローブックのタイトルは「微生物からの素晴らしい贈り物」
なんだか大村教授が微生物と手をとりあって人類を豊かにしていく姿が
目に浮かびますよね。
平和賞も受賞していただきたいと思いました。

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