院長ブログ

先日、ある紡績会社の方が患者さんで来院されました。
問診表には膝が悪いためとあったので、７０代という年令なのでてっきり
老化のためと思っていましたが、本人から話をお聞きすると
”先週、スイスの氷河をマウンテンバイクで疾走した時のケガによるもの”
と判明してビックリ。仕事柄、ファッションショーのシーズンには、
ミラノ、パリと各国を飛び回り有名デザイナーとの打ち合わせ、と聞けば聞く程
華麗な生活でありました。そして最も印象的な事は
「うちの会社は社員をとても大切にするんですよ。」とうれしそうに話す笑顔でした。
高度成長期をささえたバイタリティーはもちろんのこと、こんなにも生き生きと
仕事や人生を楽しんできた、そして今も・・・なんてすばらしいのだろうと思いました。
「今は時代が良くない。」とか「もう年だから」とか様々な言い訳をする人は多いですが、
本人の心の持ちようでいくらでも状況は変わる良いお手本だと思いました。
そして最後に
「先生、ハスから繊維が採れるのを知っていますか？」
「・・・？ハスですか？」
「ハスから本当に細い繊維が少しだけとれるのですが、それで愛子様のお召しものを
　つくるのです。それが完成するまでは元気でいないと・・」
それを聞いた私は、その着物が完成した頃はその方は次の依頼で
忙しくなっているのではと思いました。

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