京都に昔住んでいたことがあります。
まだ西陣で路地を歩いていると機の音が聞けて、暑い夏、
うなぎの寝床といわれる家々の奥で日本てぬぐいをねじりはち巻きして
作業している職人さんの姿をそっとはたから見ることが出来る時代でした。
お小遣いを倹約して、ろうけつ染めの藍の紫陽花柄で浴衣をつくりました。
藍染めは洗えば洗う程呼吸して濃くなると言われた通り、
20年以上たった今も鮮やかな色のままです。
それを着付けしてもらい、祇園祭の宵山、
翌朝の山鉾巡行─友人が参加しているのを応援に行きました。
清水寺近くのお店で買った陶器の水笛を懐かしく見ながら思い出しました。
さて、夏本番です。