園芸をしているとふと懐かしい過去に出会えたりします。
今日はそのお話です。
先日、三軒茶屋のS女子大にお仕事に行きました。
ここは親友の出身校でもあり、きもの検定の試験会場で受験のため
何回か来たことがありました。
早朝に着いてまだ時間があるため、ブラブラ歩いていると
偶然探していた花をみつけました。
‟ムシトリナデシコ”という花です。
赤紫色の小さな花が集まって咲き、
花のすぐ下の茎にベタベタする粘液がついています。
アリが花に来られないようにするためで花の名前の由来にもなっています。
1ヶ月前、「5月のバラ」で書いた隣のおうちの庭に咲いているのを
幼い私が見ている夢を見ました。
すっかり忘れていた花でしたが、
「そうだ!あの花を植えてみよう。」
と思い、ネットでやっと名前が判明し、現在では雑草に近い扱いで
種は販売中止となり手に入らないことがわかりました。
群馬県のある公園に咲いているともありましたが、あまり情報がなく
あきらめていたところその花が目の前にあったので本当に驚きました。
もっとびっくりしたのは、その花に触れた瞬間、タイムスリップした様に
何十年も前にいた庭の日差しや湿度、様々な花の香り、全てが鮮やかに
蘇ってきたことでした。
人間の脳には、体験した記憶が意識下の中に必ずねむっているというのが
よくわかりました。
その後、お庭の手入れをしている方に事情を説明して種をとらせてもらい
持ち帰りました。
来年の今頃の楽しみがまた1つ増えました。