院長ブログ

当院は角膜矯正治療を中心として、保険診療の患者さんを
あまり受け入れてはいなかったのですが、

土曜日曜祭日にクリニックを開けているために、
診察をしてもらえないか？という問い合わせを多くいただいていました。

そのご要望に答えられるように保険診療を受けることになりました。

内科の患者さんで時期的にも多かったのが、インフルエンザの検査です。

インフルエンザは8分程で判定出来るキットがありますし、
プラスと出れば対応する薬がありますので疑わしい人は検査をして
薬を処方しています。

なるべく窓口でお薬を渡せるようにしています。

しかし、先日は日曜にインフルエンザに対する薬の在庫がなくなり、
カップルで来院されている方に1人分の10錠を、
薬が手に入るまで飲みつなぐために院内で処方しました。

ある人は、インフルエンザのテストの結果がマイナスなのを知って、
期待していたくじのおまけがもらえない子供のように、
納得がいかないという顔をして
ゴニョゴニョと言ってました。

皆さん行き場がないのか、小さな我がクリニックは
野戦病院のようになっていることもあります。

先日は、診療終了30分前の受付時間も過ぎ
医院を締めようと後片付けを始めた時に、
1人の患者さんが来院され、

クリニックの入り口前で
突然、しゃがみ込んでゲーって吐いてしまいました。

症状からいって、おそらくノロウイルスだと思うのですが、
よく歩いて来られたと思う位フラフラな状態でした。

問診をなんとかして、点滴をして対応しましたが、
医者としては休日これ位のことしか出来ないのです。

よく、患者さんで「ノロウイルスかどうか調べて欲しい。」
とか色々な要求をされるのですが、

検査自体が保険診療外なので患者さんの支払い負担が
高額になり、わかってもノロウイルスに対しての特別な薬はなく、
結局治療は対症療法しかないのです。

あと、

「明日の仕事に間に合わせたいから、何とかして欲しい。」
と言われるかたが多いのですが……

こちらとしても何とかしたいのですが、
身体が弱っているからそうなっているのであって
早く治すサポートは出来るのですが、
治る速度はあくまでも本人の治癒能力で決定されます。

昨日は、目が充血した患者さんが来院されました。

白目の細い血管が切れて出血して赤くなっている、
結膜下出血でした。

症状の見た目は派手なのですが、
視力には影響せず綺麗に元にもどります。

原因は、睡眠不足など疲れやアレルギーによる
血管の炎症によるものが多いです。

夜中にオリンピックでも見ていたのかな、

とたずねてみると、

「いやー、こん詰めてプレゼンの準備をしていたんです。
明後日なんですが治りますかね。」

明後日までとは…明日にと言わないだけでも
まっとうなのだけど、

「残念ながら、1週間位かかりそうです。」
と恐る恐る言ってみた。

「一週間!!!早く治せないですかね~」

「出血している範囲が広いので、すぐにはね…」

「出血に気付いた時にすぐくれば良かったのかな？」

「今日気づかれたのではないのですか？」

「ええ、数日前に何か赤いなあと思っていたんですが、
酒の付き合いもありまして、はは。」

「お酒？」

「まさか飲んじゃいけないとか。」

「控えられた方がいいですね。」

「じゃあ、ジムのトレーニングだけにしておきます。」

「ジム？」

私の眉が再び釣り上がったのを患者さんは気付かれたようで、

「もしかして、激しい運動とかしないほうがいいですか？」

と尋ねてくる。

死ぬような病気ではないので、
運動するなとは言わないけれども、
早く治したいのならやはり大人しくしておいた方が良いと思うのですが……

やっぱり早期発見、早期治療が基本です。