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下町ロケット抗体

朝、テレビを見ていたら題名の文字が目に飛び込んできました。画面に出ているアナウンスの方たちの久々に明るい表情を見て“何ぞや?”と思いそのニュースをじっくり見ることにしました。

端的に言えば、「新型コロナウィルス感染症の治療薬が出来る」という朗報でした。

 

島根大学医学部浦野教授と長崎大学熱帯医学研究所森田所長との共同研究で、新型コロナウィルスを攻撃する『抗体』を人工的に作り出すことに、マウスを使った実験で成功したという事です。『抗体』は体内に入った異物を除去する働きをするタンパク質で、およそ3000種類の抗体の中から14種類を選び出して人工的に作製して、ウィルスを攻撃して働きを失わせる性質があるかを調べました。番組でのコメントで

「砂漠で砂金を探すような作業。」

と例えておっしゃられていましたが、まさにその並みならぬ気の遠くなるような作業の連続をよくされたと、頭の下がる思いがしました。

その結果、5種類の『抗体』で効果を確認できたという事です。この5種類の『抗体』は以前私のブログでも書きました、トランプ前大統領が新型コロナウィルス感染症になったときに治療として使われた抗体カクテル療法で使用されたものらしいです。確かちょっとお値段がお高い治療でした。まあ、一国の大統領で富豪ですから問題はなかったでしょうが。

 

ここで、一旦新型コロナウィルス感染症のメカニズムを少しおさらいします。ウィルスに感染するときは、ウィルスが持つスパイクタンパク質が肺の中の細胞にあるウィルス受容体と結合して細胞内に侵入して様々な症状を引き起こします。今回開発した『抗体』は肺の細胞よりも先にスパイクタンパク質と結びつき、ウィルスが侵入出来なくする「中和活性」という反応をします。

 

現在この『抗体』はマウスでの実験段階ですからヒトへの実用化は通常5~8年かかるようですが、その年数が2年位に短縮される可能性は十分あるようです。さらに、今ウィルスの変異の問題が取り上げられていますが、既にデンマーク型(養殖ミンクの殺処分で知られました)は既に効果があることを確認しているようです。イギリス型、南アフリカ型、ブラジル型などの他の変異種はまだ未確認ですが、変異はおよそ20種類前後あると予測してそれに100%効果が期待できるとのことです。注射すると効果は1か月継続するので、将来的には予防薬として投与も可能と思われています。

その他に、短時間で結果が分かる検査キットや抗ウィルス効果があるマスクを開発していて半年程度で完成が待たれるとのことです。期待しましょう。

 

別の話ではありますが、先日、伊勢神宮の神様が何故か移動して現在は出雲に行っていると聞きました。今回の島根大学のあるところは出雲市塩治町なので、なるほどそういう事なのかと独り思いました。余談です。

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